顧客満足度(CS)とは?企業成長のカギを握る指標
顧客満足度(Customer Satisfaction、略してCS)は、商品やサービスを利用した顧客がどの程度満足しているかを表す指標です。
リピート率や口コミ、解約率(チャーンレート)に直結するため、特にSaaSやサブスクリプション型ビジネスでは重要視されています。
一度きりの取引よりも、継続的な関係が利益を生む現代のビジネスにおいて、CSの向上は企業の持続的成長を支える土台です。
CSとCXの違いは?混同しがちな2つの概念
「CS(顧客満足度)」とよく混同される言葉に「CX(顧客体験)」があります。
• CSは「満足したかどうか」という結果を表す指標
• CXは「満足に至るまでの体験全体」に注目する概念
たとえば、ネットショップで商品を買った場合、
• 商品が届く速さや梱包の丁寧さ、サポート対応などがCX
• それらを経て「満足した」と感じた結果がCS
CXの質がCSの高さを左右する、と理解すると整理しやすいでしょう。
顧客満足度の測定方法|定量×定性の両面から把握
顧客満足度を正しく捉えるには、「定量」と「定性」の両面からの測定が必要です。
1. アンケートによる定量調査
• 5段階〜10段階程度の評価:「どの程度満足しましたか?」という形式で、数値化しやすく分析が簡単
• NPS(ネット・プロモーター・スコア):リピートや推奨意向に基づくロイヤルティ指標。「この商品を知人にすすめたいと思いますか?」という質問を使うのが特徴
2. VOC(Voice of Customer)による定性調査
• 自由記述欄やサポート通話内容など、顧客の“生の声”を収集
• 「なぜそう感じたか」の理由や感情を可視化するのに有効
3. KPIとしてのCSスコアの活用
• 顧客満足度をKPIとして管理するには、定期的な測定と比較が不可欠
• 部門別、商品別にスコアを出すことで、改善ポイントが明確に
顧客満足度を向上させる施策例|すぐに実行できる取り組み
1. カスタマーサポートの品質向上
• 顧客接点の代表格であるサポート対応は、満足度に直結します
• マニュアルの整備、応対スキル研修、FAQの充実が基本施策
2. 顧客フィードバックの活用
• アンケートやレビューをもとにプロダクト改善に着手
• 改善内容を公表することで「声が反映された」と実感でき、満足度向上に
3. カスタマージャーニーの見直し
• 問い合わせのしやすさ、購入のしやすさ、解約時の印象など「購入検討から利用終了まで」のどこに不満があるかを分析
• 特に「購入直後」や「トラブル対応」は改善余地が大きい傾向がある
顧客満足度を支えるツール・サービスの活用
アンケート・調査ツール
• Googleフォーム:無料で簡単に作成可能。初心者におすすめ
• KARTE:Web接客・CS改善に特化したプラットフォーム
CRMツールと連携
• HubSpot、Salesforce:顧客情報とCSデータを一元管理できる
ダッシュボード・BIツール
• Looker Studioなどで、CSスコアの可視化やトレンド分析が可能
まとめ|CSを「見える化」し、改善サイクルを回そう
顧客満足度(CS)は、ただアンケートを取って終わりではありません。
• 測定→分析→改善→再測定→ 分析・・・
というサイクルを継続することで、顧客体験は徐々に向上します。
また、CSは「売上」や「チャーンレート」との因果関係も大きいため、定期的なチェックと、部門を横断した取り組みが求められます。
自社に合った測定方法や施策を見つけ、CSを事業成長の土台にしていきましょう。
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