はじめに:LTVが注目されている理由とは?
最近、「LTV(顧客生涯価値)」という言葉をよく耳にしませんか?
でも、こんな疑問を持っている方も多いはずです。
- LTVって結局どういう意味?
- 広告費と比べて使うって聞いたけど、どう判断するの?
LTVは、1人のお客様が一生のうちにどれくらいの利益をもたらしてくれるかを示す、大切な考え方です。
この記事では、LTVの意味、計算方法、使い方までを初心者にもわかりやすく解説します。
LTVとは?わかりやすく言うとこんな意味
LTV(Life Time Value)とは、「1人のお客様が企業にもたらす一生分の利益」のことです。
たとえば、月に5,000円を支払うお客様が1年間使ってくれた場合:
5,000円 × 12ヶ月 = 60,000円(このお客様のLTV)
LTVを知るメリット
- 広告費やキャンペーン費用とのバランスを見られる
- 短期的な売上ではなく、長期的な利益に注目できる
LTVが高いお客様を増やすことで、安定した収益が得られます。
LTVの計算方法|3つのやり方
① 基本の計算式(一般的な方法)
LTV = 平均購入金額 × 購入頻度 × 継続期間
例:1回5,000円 × 月2回 × 2年間(24ヶ月)
→ LTV = 5,000 × 2 × 24 = 240,000円
② サブスク型サービスに使える計算式
LTV = 月額単価 × 契約継続月数 × 利益率
例:月額10,000円 × 12ヶ月 × 40%
→ LTV = 10,000 × 12 × 0.4 = 48,000円
③ CACとのバランスで判断
LTV ÷ CAC > 3 が理想
※CAC=1人の新規顧客を獲得するためにかかったコスト
LTVがCACの3倍以上であれば、投資対効果が高いといえます。
業種別:LTVの使い方
サブスク・SaaS
- 初期サポート(オンボーディング)が重要
- 解約を防ぐためのサポート体制がカギ
EC・ネット通販
- リピート購入を促す工夫が必要
- 定期購入やクーポンで継続利用を後押し
BtoB(企業向けサービス)
- 契約単価が高く、LTVも高くなる
- 継続契約・アップセルがポイント
小売店・飲食店
- 来店頻度 × 客単価 × リピート率が大切
- アプリやポイントでリピートを促す
LTVを高める7つの方法
- 初期サポートの充実:つまずかせない導入で継続率アップ
- メルマガやLINEで再訪を促す:リピーターを育てる
- 解約兆候を早期に察知:サポートやフォローで防止
- アンケートやNPSで改善:お客様の声を活かす
- 商品・価格の見直し:アップセル・セット販売の導入
- 会員制度や特典:長期利用のモチベーションを強化
- 解約前のアクション設計:離脱前に対処できる仕組みを
マーケティングにおけるLTVの使い方
- 広告費(CPA)と比べて効果測定ができる
- 「売上」より「利益」にフォーカスした判断が可能
- KPIとしてLTVを導入すると長期視点の戦略が立てられる
LTVを意識することで、今だけではなく「長く付き合えるお客様」を増やせます。
よくある質問(FAQ)
Q1:LTVとARPUの違いは?
A:ARPUは「月あたりの売上」、LTVは「生涯の利益」を表します。
Q2:LTVが低いときはどうすればいい?
A:継続率・購入単価・購入頻度のどこに問題があるかを見直しましょう。
Q3:LTVは広告施策で上げられる?
A:広告だけでなく、商品の質・サポート・体験全体を見直すことが大切です。
Q4:LTVはどれくらいの頻度でチェックするべき?
A:月1回や四半期ごとに確認するのが理想です。
まとめ:LTVは“長く愛されるビジネス”を作るカギ
LTVは、「お客様がどれくらい長く、どれくらいたくさん利用してくれるか」を見える化するための指標です。
シンプルな計算ですが、その裏には、マーケティング・商品設計・顧客対応など、さまざまな取り組みが関わっています。
短期的な売上よりも、LTVを意識して「長く選ばれる仕組み」を作ることが、これからのビジネスの成功につながります。
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